前回は永観堂さんへ行ったお話をしたんだな。

実際のスケジュールとblogのUpの順番が逆になってるから,ところどころ齟齬が生じてくるかもしれない。

なので、先に謝っておく,ごめんなさいなんだな。


   

            藤田展は本当に見ごたえがあってよかった。


さて,という訳でやって来たのは南禅寺

   

                修学旅行の定番な場所だな。


   

               装飾的な懸魚(げぎょ)。


懸魚って言うのは,破風(はふ=屋根の三角になっている結合部分)にある板のことだ。

シンプルなものもあるけど,装飾が個性的なので,綺麗なものを見つけるとちょっと嬉しくなる。

懸魚は棟木(むなぎ=屋根の天辺にある木材)を隠し劣化から守る役割をする飾りなんだ。

でも,装飾的なものばかりではないんだな。

火事除けのおまじないとして,魚の形を模した木片を取り付けたりすることもある。


魚っぽいので有名なのが東寺の懸魚。

とっても古いもので,鎌倉時代のものらしいんだ。

個人的には,どうみてもエビフライいや,えび天だ。

ただ,鎌倉時代にフライ物は無いだろうから,魚なんだろうけど・・・(;´Д`)ハラヘッタ


   

                 三門前はまだまだ緑。


   

                 仄かに色付き始めてる。


   

            三門に登れるようだな。

小さい頃に登ったことがあるのかもしれないけど,記憶にないな。

折角だし,ちょっとだけ寄り道していこうかな?

と,軽い気持ちで拝観料を払い中へ進む。


下駄箱のすぐ目の前には,急勾配の階段。

昭和なお家によくあるような感じだ。

念の為,手すり代わりの綱を確認して,登り出す。

さっきまでトレッキングシューズを履いていたからか,足取りも軽くずんずんと登っていく。

あれ,意外とさくっと登れそう?

(三門内での撮影は禁止されていた)


      

         と思っていたら,一番最後の階段はかなり狭苦しい感じだった。


下で写真を撮ってた190センチくらいありそうな外国人のお兄さんとかは,屈んでも頭をぶつけそうだと思った。


   

            「絶景かな,絶景かな。」

 

ちょっと色がぼんやりしてるけど,いい眺めだ。

 

   

                向こうに見えるのは法堂


もう少ししたら,この辺り一帯が赤や黄色の葉で埋め尽くされると思うと,わくわくしてくるなっ♪

三門の回廊をぐるりと一周することにした。


   

          奥の方に見えるのは,蹴上のインクライン辺りかな?


そう言えば,南禅寺には開山(かいさん=寺の開祖の事)が二人いるんだな。

そもそも,南禅寺は元々離宮として建てられたものだったんだ。

で,鎌倉時代に亀山上皇がこの離宮で出家した後,不思議な出来事が起こり,それを鎮める為に僧侶が勤める事となったそうだ。

そうするうちに奇怪な出来事は鳴りを潜め,それがきっかけで1291年に亀山法皇の命により,ここを禅寺としたんだって。

因みに,この時の僧侶は開山となったものの,すぐに亡くなってしまったそうだ。

すぐに新しい僧侶が選ばれ二世となったものの,元が離宮なだけあって寺としては全く機能しないときた。

そのせいで,禅寺として完成するまでに15年もかかったんだって。

そして,この偉業を成した二世が初代とは別に,創建開山と呼ばれることになった。

こうして,二人の開山がいる状態になったんだな。


さて,三門石川五右衛門気分は満喫できたので,目的地へ急ごう。


   

  本当はお庭を見たかったんだけど,近代美術館に行く時間が迫ってるので今回はパスだ。



今回の目的は,ここ!


                  火サスのテーマが頭の中でぐるぐる・・・。


そう,「サスペンスドラマで出てくるあの場所」で会話が成立することもしばしばある,あの名所だ。

本当の名前は,南禅寺水路閣って言うんだけどな。


琵琶湖疎水*分線を繋ぐ水路橋なんだけど,とってもお洒落だろ?

*疎水=そすい。水路のこと。

元々疎水は灌漑用水として使う予定だったそうだ。

でも,水力発電が注目されるようになり,1889年には蹴上に発電所が造られ,水路閣は翌年に完成したんだって。


当時,大規模な土木工事は外国人技師に任せられていたんだけど,この工事は日本人の手によって行われたんだな。

しかも,弱冠21歳という若さの田辺朔郎を主任技師として迎えたというから,驚きだ。


            

             覗き込んだ先は不思議な世界への入口のように思える。

 


   

        折角なので,記念撮影を1枚。


景観を損ねないようにと煉瓦と花崗岩で作られた水路閣は,ローマの水道橋を元に造られたとも言われている。

お寺の境内には違和感がありそうな西洋風な建築物なのに,何故か景色に溶け込んでしまう水路閣。

紅葉シーズンには余りにも沢山の人が訪れる為,写真を撮るのに待たなければならないこともあるんだぞ・・・。


この時は比較的空いてたんだけど,それでも,この一枚を撮るのが精いっぱいだった。


   

  すぐに倒壊することはないようだけど,触ったり,寄りかかったりしないようにしてくれよっ♪



琵琶湖疎水繋がりで,近代美術館傍の岡崎疎水で見つけた鳥の写真をUp。


   

        黄金色の瞳と「ちょろん」と生えた冠羽がかわいいキンクロさん。


   

       白光りしちゃったけど,ヒドリガモの雌かな?


   

            威風堂々なアオサギ


   

          ホシハジロだぁ~!!


この瞬間,コンデジの限界を感じた。

ズームしても,疎水程度の幅でも,やっぱりコンデジではこのレベルにしか写せないようだ。

でも,近所の川でなかなか見かけないホシハジロが悠々と泳ぐ姿を眺めれて,すっごく嬉しかった。

はぁ~,もう探鳥シーズンなんだよなぁ。

仕事・・・・・・休みたい (´・ω・)



という訳で,無事に近代美術館へ到着。

   

                 正面には撮影スポットの巨大アーチが。

   

            今日はトンネルっぽいものに縁がある日のようだ。



   

                 猫と言えばフジタ?


でも,実はフジタは犬も大好きだったんだぞ。

その証拠に「日本人は犬への愛情が足りない!」と「犬の研究」という犬の雑誌に寄稿しているんだ。

しかも,文章だけでなく,イラスト付きで。

多分,当時のフランスは動物愛護の面ではものすご~く先進的だっただろうから,日本での犬の扱いにうんざりしていたのかもしれないな。

因みに,フジタの最後の奥さんである君代さんは,晩年に犬を飼っていたそうだ。

ひょっとすると,本当のフジタは猫派ではなく,犬派だったのかもしれないな。



ハラガヘッタので,今日のおやつは無しで。

また,次回をお楽しみにして欲しいんだなっ♪


   

                 大鳥居(近代美術館内より撮影)。