今日も今井町を散策だ。

今回は,屋根の上の飾りを見て歩こうか・・・。


ただ,年の瀬でなんだかバタバタしてるので,今日はさらっと・・・。



   

                鍾馗さん。      



      

             こっちにも鍾馗さん


      

             こちらも鍾馗さん


前にも書いたけど,鍾馗さんって言うのは鬼よりも強い。

見るからに強面だし・・・とか思ってる人,鍾馗さんに謝ってあげて欲しい。

何しろ,見た目ほどはメンタルが強くない人なんだな。


中国は唐の時代,鍾馗青年は進士(科挙)の試験を受けたが,残念な結果に終わってしまった。

故郷にも帰れずにショックのあまりに自死してしまったそうだ。

その後,熱病(マラリア?)に侵された玄宗皇帝は悪夢を見る。

その夢の中で鬼を退治した男は,自らを鍾馗と名乗ったんだって。


で,鬼より強い鍾馗さんという訳だ。


この話には色々なパターンがあって,進士で首席合格したのに強面なのを嫌がった皇帝が合格を取り消したとか(誰でもメンタル崩壊するな)

はてまた,同じ試験を受けた有力者の息子(不合格)に妬まれ,鍾馗さんの合格が取り消されたとか。

いずれにせよ,やりきれない思いを抱えたまま憤死したり,頭を柱に打ち付け(中華の定番?)死んでしまう。


鍾馗さんは鬼瓦と同じ理由で飾られてると思って貰えばいい。

お向かいさんの鬼瓦に弾かれた物が,自分の家に流れてきてしまうのを防ぐ為に,鍾馗さんをお迎えするって訳だ。

多分,より大きな迫力のある鬼瓦を設置すればいいんだろうけど,物事には限界があるだろ?

そんな時には,鍾馗さんの出番ってな。



      

                流水の意匠が美しいな。


中央には「井」の字のようなものが見える。

こういう鬼瓦を時々見かけるけど,多分,「水」の文字の代わりの火事除けなんじゃないだろうかと思う?
     


      

           屋根の上には煙出しがある。

      

       小さな屋根が乗っているようにしか見えないものもある。
        

煙出しは,その名の通り,囲炉裏や竈などから出た煙を抜く為につくられた物だ。


      

        小さな屋根なのに,こだわりが見られる。   

  

      

            小さな櫓状のものもある。         

      


   

最後に紹介するのは壁。


        

             うだつ・・・袖壁かな?


軒が下がるのを防ぐのと隣家への延焼を防ぐ為の袖壁

白漆喰と黒漆喰のコントラストに目を見張る。


                    


うだつと呼びたいのは分かるけど,独立した屋根瓦が無い以上はうだつとは呼べないと思うんだ。

この黒い漆喰だけど,白い漆喰に煤(墨)を混ぜて作ることができるそうだ。

奈良が墨の産地だからこそできる技なのかもしれないな。


さて,軽くだけど今井町の中を歩けたみたいだ。

ちょっと名残惜しいけど,駅に向かおう。


             

       今井町の北側には大きな榎の木が立っていた。


      

       さよなら今井町・・・また来ることができるだろうか?




という訳で,大和八木駅から電車に乗ることにした。

アーバンライナー(名古屋-難波)は,どちら方面からも基本00分と30分発なのでかなり便利な電車なんだ。

問題は午後。

八木駅には停まらなくなってしまう・・・。

そこでおすすめするのが,この電車。


     

            VISTA CAR(ビスタカー)。


伊勢中川での乗換が必要になるけど,同じホームからの乗り換えなので特に問題は無いと思う。

「かえる」的おすすめポイントは,この2階建て車両部分だ。


      

            階段を上って,2階席へと進む。


因みに奥の下り階段の先(1階部分)は,グループ向けの半個室になっている。

ちらりと覗いたことがあるけど,ぐるりと囲むようなソファーが見えたぞっ♪


で,まぁ,一人なので当然上に進む。


      

          ぬいぐるみがお出迎えしてくれる。


乗り込み口の階段には志摩スペイン村パルケエスパーニャのキャラクターのぬいぐるみが置かれている。

他のキャラのぬいぐるみも見た事があるので,何種類かあるようだ。

隣県ながら,未だに行ったことがない (;´Д`)

三重でも長島(スパーランド)なら近いんだけどなぁ・・・。
   


で,VISTAの名の通りに2階建てなので展望列車になってるんだな。

ただ,八木-伊勢中川間は山の中を走っていく感じだし,伊勢中川-近鉄名古屋間も海とか見えない

なので,ありがたみが薄い。


      

         VマークはVISTAシートに印字されるようだ。

因みに中2両だけがVISTA CARで先頭とかは普通の車両なので,注意が必要だ。

橿原神宮前には特急券券売機がないけど,八木駅なら券売機があるので特急券を買う時に指定をしたらいいと思う。

とは言っても,乗換があるのでそれぞれ約1時間の乗車となる。


強いて言えば,アーバンライナーは直行便だけど,約2時間ずっと座りっぱなしになる。

万が一,隣の人が酔っ払いだと(朝7時から飲んでる人がいた)結構辛いものがある。

それにアーバンライナーは乗車率が高いので,時間によってはほぼ満席だったりする。


まぁ,そんな訳で,時間がかかっても伊勢中川乗換を選んで乗る「かえる」だ。

      

              深みのある青いシート。


Bon voyage

Limited Express Vista ex(p?)

よい旅を!とのメッセージが込められている。


落ち着きのある色合いのゆったりとしたシートから,ぼ~っと窓の外を眺める。

・・・・・・。

うん,山だな。

紅葉シーズンはそれなりに楽しめるんだけどな。

賢島まで乗って行ったら,海が綺麗だろうなぁ~と考えているうちに乗換駅に着いてしまう。

そんな感じに過ごしやすいVISTA CARは,ブルーリボン賞を受賞してるんだな。

ブルーリボン賞って言うのは,鉄道友の会がその年に営業運転を開始した車両に贈っている賞なんだ。

古いものだとビスタカーⅡ世は第3回,現行のオリジナル車両が第22回ブルーリボン賞に選出されている。


ちょっと興味が湧いてきただろ?

たまにはゆったりと電車を楽しむ旅っていうのもいいんじゃないかな?



   

                という訳で,無事に名古屋へ到着だ。



いや~思い返すと,よく分からないままに慌ただしい一年だった気がするな。

なんだかんだと無事に令和元年を終えることができそうだな。

で,年内のUpは今日が最後になるので,ここでご挨拶を。




今年一年  大変お世話になり  ありがとうございました

寒さがより一層厳しくなる季節です

体調を崩さないよう くれぐれもご自愛下さいませ

どうぞ佳いお年をお迎え下さい

                      こじろう