最初にお詫び。

本当は前後編にすべきだったんだけど,先週お休みした関係で1回でお送りすることになったんだ。

ちょっとばかり長いので,冷たいお番茶でも飲みながら読んで貰えたら,と思うんだな。


 * * * * * * * * * * * *

 

仕事がちょっと落ち着いて,暑いけど夏休み気分な「かえる」だ。

で,折角なので,音楽でも聴きながらまったりblogを書こうと思ったんだな。

何も考えずに芥川也寸志の交響曲1番をポチっとしてしまった為に,まったり気分は吹き飛んだけど。


嫌いじゃないんだ,ほんと嫌いな訳じゃないんだぞ。

でも,休みの日の朝っぱらから聞くべき曲ではないかな。

ショスタコーヴィチ風味の和風交響曲のお陰で,八つ墓村の事しか思い浮かばなくなってしまった。

・・・・・・思い切って横溝正史の本でも読むかなぁ~。




さて,調子がくるってしまったけど,今日もぷらぷらっと京都を散策しよう。

 


   

         今回やって来たのは,御香宮(ごこうのみや)神社さん。


JR奈良線の桃山駅から歩いて10分弱の場所にある。

え,京阪じゃないのかって?

だって,新幹線からの乗り換えを考えると,奈良線の方が便利だと思うんだ。

それに桃山までの乗車券で買っちゃったんだな。


そう言えば,緑の窓口の券売機も慣れると楽だよなぁ~。

ガラホなのでEX予約してないけど,スマホならすごく便利だろ?

ただ,自由席の表示が最後にしか出ないけど,別のやり方があるんだろうか・・・・・・。


   

                 では,中へ進もう。


今回ここを選んだのには,深い意味はない。

何となく,だ。

でも,もしもみんなが日本酒が好きなら,伏見周辺には酒蔵があるから寄ってみるといいんじゃないかな?

甘党な「かえる」はご遠慮するけど。


   

           豪華な装飾の施された割拝殿(わりはいでん)。


割拝殿っていうのは,真ん中を通れるようになっている拝殿だ。


そう言えば,一つ手前の駅の近くにある藤森神社にも割拝殿があるんだな。

藤森神社と言えば競馬の必勝祈願で有名だけど,お馬さんには興味がないので今回はパスさせて貰った。


で,話を戻して。

この割拝殿は,紀伊徳川家の開祖である徳川頼宣の寄進によって建立された。

とは言っても,「誰?」と思うよなぁ~。

この頼宣さんは,家康の子供で,暴れん坊将軍吉宗の祖父にあたる人物なんだな。



   

   

頭の上には,平成9年に修復が終わり復元された極彩色の彫刻が見える。

向かって左側には鯉にまたがった琴高仙人(きんこうせんにん),右側には鯉の滝登りの彫刻が彫られている。

(タブレットで撮ったら綺麗に写らなかったごめん)

   

琴高仙人は水墨画によく取り上げられる題材だから,知ってる人も多いと思うけど,どうかな?

簡単に説明すると,周の人で数百年を生きたと言われる琴の名手。

そして,龍の子を捕まえる為に水の中へ入り,鯉の背に乗って現れ皆を驚かせたと伝えられる,ちょっとお茶目な人だ。



そして,みんな大好き(?)蟇股(かえるまた)。

   


蟇股って言うのは,梁の上にある屋根の重さを支える部分だ。

蛙の足の様子に似ているから「蟇股」とは少々安直な気もするけど,一度聞いたら忘れないのでOKだなっ♪

平安後期頃からは装飾的な意味合いが強くなり,板状の物だけでなく,透かし彫りなども用いられるようになった。

超が付くほど有名な蟇股と言えば,日光東照宮の眠り猫だ。


   

             本当に,見ていて飽きない・・・・・・(*´ω`)


   

         重いけど,コンデジも持ってくるべきだったなぁ~と後悔。




        

                招霊木(おがたまのき)。


榊の代わりに,この招霊木を神事に使っていた地域があると聞いたことがあるんだな。

天岩戸事件の際には,天鈿女命(アメノウズメノミコト)が,この枝を手に持って舞を舞ったとも伝えられている。

そういう訳で,巫女さんが神事の際に場を清める為に使う神楽鈴も,この招霊木がモチーフなんだって。


そして,この木は一円玉の謎の若木の元になったのではないか?とも言われている。

本当かどうかは分からない,都市伝説的な感じだけどな。


忘れるところだった花言葉は,「畏敬の念」。

空へ向かって大きく成長し,香りはすれども高いところで控えめに咲く花,そんな姿にぴったりの花言葉だな。





さて,折角ここまで来たので,伏見の名水を頂こうと思う。


   


実はこの神社,元々は神功皇后を主祭神とする御諸神社(みもろ)と呼ばれていたんだな。
しかし,863年9月9日に突然水が湧き出したんだって。

かぐわしい香りを放つこの水を飲んだ人は,たちまちにして病気が治ったそうだ。

それを聞いた清和天皇が,御香宮の名を授けたんだって。

つまり,病気平癒のご利益?


   

              伏見七名水の一つ,御香水


ペットボトルを大量に抱えた近所の人に混じって,10円玉を握りしめて順番を待つ。

一応,ウェットティッシュで手を拭いて,柄杓の水を手で受ける。


・・・・・・!?

美味しいっ#59130;

口で言い表すのが難しいけど,まろやかな口当たりで,甘いんだ。

言っておくけど,糖尿じゃないぞ・・・・・・。

砂糖の甘さじゃなくて,軟水のミネラルウォーターのような味かな。


平安時代にわき出した御香水だけど,一度,明治時代に涸れてしまったそうだ。

で,昭和57年に復元されたんだって。

今では水質をキープする為にろ過装置を使っているそうだけど,その影響はあるんだろうか?



   

               こんなところに蘇鉄


京都だし,覆いをすれば越冬できるんだろうけど。

と思っていたけど,冬でもカバーをかけないままで越冬し,結実しているそうだ。

恐るべし,京都市の天然記念物の底力!



ちょっと疲れてきたので半分にしようか悩むけど,分けると面倒なのでさらっといこう。

   

         この御香宮神社には小堀遠州ゆかりの石庭があるんだ。

   

という訳で,折角なので見せて頂くことにした。

御朱印と同じ社務所受付で,参観料200円を納めて建物の中へ入る(2018年現在)。




   


左下に見えるのは大きな手水鉢

この手水鉢には文明9年(1477年)の銘があるそうで,とっても珍しいものなんだって。

  

そして神社の方は,「かえる」一人の為にわざわざ解説のテープをかけてくれた。

ただ,L字型の庭の奥へ進むと音声が聞こえないと言うジレンマに陥ったんだけどな。

(部屋の中からの鑑賞のみだと思う) 

   

          

                  静かなお庭を独り占め。




   

         蓬莱神仙思想に基づいた亀島と鶴島が配置されているようだ。


ここから長いから読み飛ばしてもOK 


蓬莱神仙思想って言うのは,蓬莱山という場所には仙人がいて,自分たちも彼らのように不老不死になってやる!

滅茶苦茶端折ってるけど,まぁ大体こんな感じ。

道教の主要な思想の一つでもあるんだけど,不思議な修行とか変な薬や食べ物を摂取する事によって仙人になれると思われていたみたいだな。

そうそう,以前紹介した晴明神社で北斗を踏む話を書いただろ?

あんな感じに兎歩(うほ)を取り入れたり,呼吸法も研究していたようだ。


摂取系で有名なのが,秦の始皇帝だな。

方士(ほうし)*の徐福**に命じて,蓬莱にあると言う霊薬を探させたりとか。

遂には水銀を含んだ丹薬(たんやく)を効果があると思い摂取。

自ら寿命を縮めてしまった事に気付いていたのかは,分からないけど,悲しいよなぁ。

ひょっとすると,国を滅ぼされた徐福の罠だったのかもしれないな。


*方士・・・古代中国で医術,占いなどを行った人で,後には道士とも呼ばれた。

当時の人にとっては,キョンシーの出てくる映画「霊幻道士」の道士のようなイメージだったんだと思う。


**徐福・・・始皇帝の命で蓬莱へ探索へ向かったとされる。

1度目は失敗したとされ,2度目の探索に出たまま行方不明に。

日本に上陸したと伝えられており,九州の各地の他,和歌山には徐福公園,丹後半島には徐福を祀る神社もある。



ここまで読み飛ばしてOK 



   

            亀の方は分かり易いよなぁ~,亀だし。



   

                 つ・・・鶴島?


いつも思うけど,鶴島の分かり難さはなんとかならないものだろうか。

素人にも分かり易い図でもあれば助かるけど,そういうのって見かけない。

   

       後水尾天皇が名付けたと言われる所がらの藤と石碑。


残念だけど藤の季節ではなかったので,藤棚だけだ。

どうやらこの藤棚を池泉式庭園の舟入(船を係留する場)に見立ててるそうだけど。

う~ん。。。

脳筋気味な「かえる」には,残念ながら景には見えなかった。


まぁ,素人なんだからいいよな?

難しい事は分からなくても,見て,感じて,心に響けばいいだろ?と逃げてみる。





では,お待ちかねの今日のおやつだ。


   

               進々堂さんの黒糖ラスク


   

    シンプルな見た目なので,盛り付けが冴えないとイマイチな写りなってしまうようだ。


   

                 なんでもいいや,食べちゃえ!


   

                ・・・・・・ゴリッ!って言ったぞ。

おいおい,結構固めだな。

取り敢えず,入れ歯の人にはお勧めできないぞ。

りんごを噛んで血が出る人も無理だな。


でも,噛み応えがあって,濃厚な黒糖の甘さが好きかも。

外はしっかりした硬さだけど,以外と中の方はしっとりしているのも不思議だ。

緑茶やお番茶よりも,コーヒーの方が合うんじゃないかな?


という訳で,興味のあるみんなは京都駅新幹線コンコースなどで取り扱っているので,探してみてくれよなっ♪

お値段はうろ覚えだけど,360円か380円だった気がする。


あ,口の中が荒れている人も気を付けた方がいいぞ・・・・・・(;´∀`)