さて,そろそろ化石の森ともお別れの時間だ。
夕ご飯の時間くらいには帰りたいからなぁ。
と言う訳で,公園内のお土産屋さんで珪化木を手に入れてきた。
珪化木のスライス(約13cm)
全体にミルクティーっぽい色で,縁も白っぽいのが気に入って選んだんだなっ(´ω`*)
表面はつるつるだけど,縁を触ると少しチョークの粉のようなものが手に付く。
写真に撮ったら舞茸カフェオレ色になってしまったな・・・。
国立公園内のショップなので少し割高かもしれないけど,他のお店で白っぽい物を見かけなかったので,このスライスに決めた。
こっちの方が色味が近いけど,本物はもっと白っぽい。(PCの環境によるけど)
木に作用したのが酸化鉄なら赤や黄色。
マンガンならピンクよりだけど,酸化マンガンなら黒みがかる。
全体に白っぽくなるのは二酸化ケイ素(シリカ)が多く含まれた状態らしいので,恐らく不純物が少ないってことかな。
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そう言えば,一ヵ所寄りたい所があったんだ。
往きに見かけた看板のお店・・・。
と言う訳で,ちょっとだけ寄り道するぞっ♪
なんだろう・・・この,すごく愛嬌のある恐竜?
関ケ原ウォーランドとか桃太郎神社のコンクリート像を思い起こさせるなぁ~。
ちなみに,あれはスペインの修復失敗作のようなものではなく,きちんとした作家さんの作品だ。
興味のある人は浅野 祥雲さんで検索して欲しいんだなっ♪
他にも沢山の恐竜像が立ち並ぶ。
・・・「Wild Bill」を見逃すな?
野生のビルって何だろう?
う~ん,ビルじゃなくて野生なら嘴かな?
どちらにしろ,ちょっと気になる。
と言う訳で,中に入ってみよう♪
Jim Gray's Petrified Wood Co.
ここは珪化木のお土産屋さんだ。
さっきも書いたけど,公園内にもショップはある。
でも,もし時間があるなら,是非ともこのジムさんのお店に寄って欲しいんだな。
なんでかって言うと・・・
珪化木のコレクションが見られるんだ!
しかも,全部個人のもの。
つまりプライベートコレクションって訳だ。
そして,その膨大な量のコレクションを無料で見ることができるんだ。(2016年現在)
こんなシックな色合いの珪化木もある。(ガラスの反射は,ごめん)
Shilderia?シルデリア?
どうやら古代の植物のようだけど,よく分からない。
このお店の中で,一番興味を惹かれたのはこれ!
緑色の丸太がある。
これも全部,珪化木なんだって。
まさかの緑色って信じられないだろ?
きっとすごく貴重なモノだと思ったので,Jimさんに「写真撮影とblog掲載してもいいか」と尋ねたほどだ。
(あの時は,笑顔で快諾して下さってありがとうございましたなんだな。)
これらの珪化木はクロムが原因で緑色に染まったんそうだ。
タネは分かっても,ものすごく鮮やかな色で驚いちゃうなぁ。
クロムって言うのは,白銀色の金属なんだ。
でも,このクロムには面白い性質があって,酸化の状態によって色が変化するんだ。
今回の珪化木に作用したのは三価クロムで,この作用で緑色になるって事らしい。
美術に興味のあるみんなはご存知だと思うけど,ゴッホはクロムを使った絵具を使っていたと言われている。
クロムイエローは安価で発色が良いとされるから,あの「ひまわり」にも使われているんだな。
ただ,このクロムイエローには少々問題があってだな。
まずは毒性。
ただのクロムには毒性はないんだけど,酸素と結びついた六価クロムには強い毒性がある。
もう一つは,色の褐変。
ゴッホの「ひまわり」と言えば鮮やかな黄色が特徴だけど,実はクロムイエローは変色しやすい。
最近の研究で,ゴッホの作品をデジタル解像で制作当時の色合いを復元したものがあるんだけど・・・
どれも想像以上に鮮烈な色合いで,特にアルルの寝室などは太陽光の力強さを正面から受け止めたような出来栄えだった。
で,「ひまわり」だけど,このままだと更に変色が起きて「枯れてしまう」かも,って話もあるそうだ。
(まぁ,なんらか保存方法を考えるだろうから大丈夫だと思うけど。)
美瑛の青い池のような美しい色だなぁ・・・。
そう言えば・・・クロムと言えば,googleのchromeもこのchromeから来てるんだって。
chromeの語源は,古代ギリシャ語の「クローマ」=「色」という意味だ。
よく聞く「モノクロ」の「モノ」は「単独の」「単一の」で,クロは「色」。
つまり「モノクロ」じゃイメージ的には白黒だけど,別に白黒以外の色でも単色であれば「モノクロ」と呼べるってことだな。
宝石は磨けば光ると言うけれど,珪化木も磨く前と後では全然様子が違うよなぁ・・・。
因みに,このお店,普通?の化石の展示もあるんだな。
こちらがWild Billと呼ばれる300万年前のワニ(alligator)の化石。
(他に綺麗な写真が無いかと探したけど無かった,ごめん。)
と言う訳で,時間が許す限り,Jimさんの化石にかける情熱が伝わって来る素晴らしい展示を楽しんで欲しい(*´ω`)
勿論,セール品やお買い得品なども多数あるので,お買い物もどうぞなんだなっ♪
この時は、手のひらに載るサイズの卵型の珪化木を幾つか買ったんだ。
3月に訪ねる予定だったNCの友人への手土産に選んだんだけど,とても喜んで貰えた。
どんな物か興味のある人は,HPのショップの「AZ Petrified Wood Eggs」を見て貰ったら分かると思う。
(通販はアメリカ国内だけだと思ったので気を付けて欲しい)
珪化木は,日本でもミネラルショップやパワーストーンを取り扱ってるお店に置いてあることがあるので,興味のある人は探してみて欲しいんだなっ♪
珪化木の色や模様には同じものは二つとない。
だからこそ,気に入ったモノに出会えたなら大切にして欲しいと思う。
さぁ,お家へ帰ろう。
なんと見事な夕焼け・・・!
影絵のような景色に思わず車を停めてしまった(ボケたけど)
【おまけ】
おやつの準備ができていないので,代わりにアリゾナにいた時に買った化石を一つUp。
かりんとう饅頭じゃないぞ。
アンモナイトの化石。
半分にカットされてる。
気室がカルサイト(方解石)化している。
少しだけど表面はイリデッセンス=オパールのような遊色効果が見られる。
あくまでもオパールのような・・・であって,これは$200ちょっとだったのでオパールじゃない。
真珠貝の貝殻と同じようなもので,貝殻を形成する成分に光が当たると屈折し,虹色に輝いて見えるんだそうだ。
お店の人に聞いた話なので,ちょっと間違いがあるかもしれない。
おかしな点があったら,コメント欄で教えて欲しいんだなっ♪