では,今日も嵐山からお送りするぞっ♪

まずは,ひと気のない渡月橋の様子。
      
              歩いてる人が2~3人しかいない。
      
         涼し気な桂川には,風に吹かれるアオサギの姿が見える。

どこへ向かったかって,みんな気付いてるよな?
      
                毎度お馴染み福田美術館さんだ。

                  
            美人のすべて リターンズ 2021年4月24日~7月4日

何故リターンズかって?    
      
    入ってすぐの「ごあいさつ」に詳しい事が書かれてるけど,要はコロナのせいだ。

昨年「美人のすべて」という展覧会が開かれたんだけど,コロナのことがあって途中で閉幕となったんだな。
で,年が変わり満を持しての再開なので「美人のすべて リターンズとなったわけだ。
ただ,Rでも緊急事態宣言で急遽閉館となってしまって・・・。
その為,前期は本当に僅かな期間だけになってしまったんだ。

では,館内を進もう。
      
                受付を済ませてギャラリー1へ向かう。

この福田美術館は3つのギャラリーを持っている。
因みに,どのドアも自動ドアで開くので,不用意な接触を避けれるのがいい。
勿論,通路や受付ロビーには消毒用アルコールが設置してあるので,安心して欲しい。


今回は,展覧会名の通り「美人画」の展覧会だ。
(タブレットで撮ったのに横縞が入ってるのがある,ごめん)
      
   やはり目を惹くのが,京都を代表する日本画家である上村松園の作品だ。

松園が絵を描いていた頃と言うのは,女性が画家として活躍するのが難しい時代だった。
その上,展覧会で作品に落書きをされるという嫌がらせを受けても,決して筆を折ることはなかった人だ。
以前紹介した竹内栖鳳*のお弟子さんの一人でもある。


竹内栖鳳*
「東の大観 西の栖鳳」と称された京都画壇の中心人物。
ターナーやコローの影響も受けた独自の日本画を描いた。

鵺と呼ばれて。~福田美術館探訪記~
https://bokutokaerunikki2.blog.ss-blog.jp/2021-03-21

      
                       「静御前」
鶴岡八幡宮で頼朝を目の前にしても,決してくじける事がなかったとされる静御前。
その姿は,どこか松園と重なって見える気がする。

                  
               「娘道成寺」春川五七

春川五七は江戸時代の浮世絵師。
肉筆浮世絵の美人画や役者絵が有名だな。
これは単に京鹿子娘道成寺が「かえる」の好きな演目だって言うのと,白拍子繋がりだな。

     
 お客さんがガラスに映り込みしないように狙って撮るんだけど焦って失敗する。


今回の美人のすべてRでは上村松園や鏑木清方,伊東深水,池田蕉園などの作品が見られたんだ。
そして全86点中,どうしても見たかった作品がこれ。

      
                   山川秀峰の「振袖物語」
これは双福と言って,二つのお軸で一つの作品になっている。

左は実は男性だ。
キャプションには「事の始まりは美しい振袖を纏った少年」と意味深な紹介文が・・・。


みんなは明暦の大火,通称「振袖火事」のお話を知ってるかな?

ある春の日,偶然見かけた寺小姓の美しい少年に一目惚れをした娘は酷い恋煩いにかかってしまう。
叶わぬ恋ならばと,かの少年が纏っていた振袖と同じ模様の物を作らせたものの病は癒えず,そのまま儚くなってしまったそうだ。
せめてもの供養にと振袖は娘と共に埋葬された,筈だった。
   
              燃え盛る焔のような赤い振袖

それからしばらくして,古着屋から引き取られたこの振袖を纏った娘が亡くなった。
振袖は亡くなった娘と共に寺へと運び込まれた。

再び,振袖は転売される。
そして,振袖を手に入れた3人目の娘も同じ運命を辿った。

不思議な事に娘たちの享年は,最初に亡くなった娘と同じ16だったそうだ。
  
   
         振袖と背景の焔と対照的な下緒の色(浅黄?)が印象的だ。

この奇妙な噂はあっという間に人々の間に広がり,振袖を密かに売り払った寺の関係者は焦った。
何しろ,この振袖が持ち込まれる度に古着屋へと流していたからだ。
こうしてやっとのことで,振袖は供養される事となった。   

ところがどっこい,お焚き上げの最中に恐ろしいことが起きたんだ。
なんと,火が付いた振袖は空高く舞い上がり,寺の建物に火をつけた。
更には,寺を燃やし尽くしただけで足りないとばかりに,江戸市中へと延焼したんだ。
      
     こんな女性と見まごうばかりの紅顔の美少年が本当にいたんだろうか?

う~ん,本当にあったお話なんだろうか?
ただ,恋の炎に身を焦がすとか,恋は盲目って言うだろ?
道成寺の清姫は若く美しい僧侶に恋をした挙句に焼き殺したし,八百屋お七は恋の為に火を放った。
だから,そこまで思い詰めてしまう何かがあったのかもしれないな。


        
     この「振袖物語」は修復が必要なので,暫くは展示されないそうだ。  
        
因みに,明暦の大火は陰謀説や身代わり説もあるから,振袖のお話の真偽は定かじゃない。
振袖が原因だとしても,偶々不幸が続いたところへ冬場の強い風+空気の乾燥という悪条件が重なっただけなのかもしれない。 



ちょっと終わりそうにないので,申し訳ないけど前後半にすることにした。
と言う訳で,おやつ。
   
              シンプルな白い箱には梅の花が描かれている。

みんなは河原町の梅園さんって知ってるかな?
みたらし団子で有名なお店で,お団子にはたっぷりの甘辛い醤油がかかっているんだ。
   
                  バターサンドなので保冷剤付。

で,そのみたらし団子をバターサンドにしてしまったのがこれだ。
なんとも斬新な試みだと思う。
だって,お団子は温かいのがよくて,バターサンドは冷やした方がいいんだからな。
   
                   みたらしバターサンド
   
           クッキー生地にはみたらし団子が描かれている。
   
                     いっただきま~す♪
   
                 中には,みたらしのたれが!

軽い食感のさくさくしたクッキー生地で挟み込んだのは,大吟醸の香るバタークリーム。
さらにそのクリームの中から顔を出すのは,みたらしのたれ。
甘辛い醤油だれとバタークリームのまろやかさのコンビネーションは癖になりそうだ
バタークリームも決して重くないので,ぺろりと平らげてしまったぞっ(´ω`*)

と言う訳で,梅園さんのみたらしバターサンドに興味のあるみんなは,京都駅の伊勢丹のデパ地下梅園oyastuへどうぞなんだなっ♪
    
【おまけ】
前回コメントでの色についてお褒め頂いたんだな。
で,色付く前の様子の写真があったので(別の株)up!
    
           ほんのりと赤みが差してきてるだろ?
      で,これが ↓ のようなに変わっていくみたいだ。(up済分)
    
   もっと真紅になるようだけど,この日の百花苑では見つけられなかった。

真紅の「紅」にいつかどこかで出会えるといいなぁ~(*´ω`)