旧blog ぼくと「かえる」日記(引越し先)
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「かえる」の「こじろう」の見たこと,聞いたこと,感じたこと。
ようこそぼくと「かえる」日記2へ!
今までも読んでくれてたみんなも,偶然発見したみんなも,遊びに来てくれてありがとう
なんだかんだで「かえる」日記も2冊目に突入したんだなっ♪
突然の2度のアメリカ赴任,そして帰国後の生活はドラマのように大どんでん返し
やっと状況が落ち着いたかと思いきや,急な転勤辞令で落ち着かない事この上ない
人生いつ何が起きるか分からない
そんなジェットストリームな日々に振り回されっぱなしな「かえる」が,だらだら綴る日記だ。
お暇な時にでも,覗いてみて欲しいんだなっ♪
朱の列柱の記憶。~橿原でハイキング。その19。~ [思い立った奈良]
さて,今日も橿原をぷらぷらとハイキングだ。
前回は,香久山の天香山神社*のお話だったな。
なので,今日は山から下りてきたところからスタートだ。
*山の名前は「香久山」で,神社は「天香山」表記なので間違いではないんだな。
そう言えば,橿原を歩いてて思ったんだけど,意外とFree Wi-Fiスポットがある。
正直,あまり大きな建物がない場所なので心配していたけど,杞憂に終わったぞ。
奈良Free Wi-Fi。
例えば,ここ。
トイレじゃないか・・・ってお食事中のみんなには申し訳なかった。
でも,この香久山観光トイレはFree Wi-Fiが繋がるんだな。
「香久山」観光トイレというだけあって,香久山のすぐ麓にある。
付近にはコンビニなどはないので,とっても助かる。
駐車スペースもあるし,テーブルとイス,それに自販機も備え付けられていて,正直至れり尽くせりだ。
という訳で,備え付けのイスに腰かけながらWi-Fiを繋ぎメールをチェックする。
「かえる」はモバイルバッテリー持ってないから,あんまり使えないけどな。
念の為に天気予報もチェックして,再び歩き出す。
何にもないなぁ・・・・・・。
長閑に見えるけど,歩いてる間に数台の車に追い抜かれた。
シュッとした頸が綺麗なアオサギを発見。
大きなレンズじゃないとこれ以上は,無理だなぁ。
さすがに見知らぬ土地で探鳥用の望遠を持って何時間もうろうろするのは不安だ。
体力が削がれるし,万が一,ハイキングコースで滑った時に泣いてしまうだろうから・・・。
あぁ,嫌な事を思い出しちゃったぞ。
昔,望遠レンズを持ってて転んだ事があったんだ。
その時,一緒にいた人の第一声が「レンズは大丈夫?」だったんだ。
咄嗟にレンズを庇ったお陰か,レンズはメーカーで見て貰ったけど傷一つついてなかった。
でも,友情?にはヒビが入ったみたいだ (´・ω・)
う~ん。
こういう時は,ひたすら歩くに限る!
・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
あ!
今日の最終目的地が見えてきたようだ。
風に揺れる田んぼの向こうには,朱色の柱。
再現された朝堂院南門の列柱の背後には耳成山が控えている。
ここは藤原京の宮があった場所,藤原宮跡(ふじわらきゅうせき)。
日本初の条坊制を用いた都城として知られている。
694年から710年までの間,この土地に天皇が住まう内裏があったって事だな。
16年間,三代の天皇(持統,文武,元明)の統治の間に一度も遷宮が行われなかったのは,どうしてなんだろうな。
これ以前の記録では,代替わりの時と 他にもなんだかんだと理由をつけ移動してることが多い。
この都ができるまでは「天皇が即位した場所が都」って言うのが既定路線だったみたいなんだな。
勝手な予想では,持統天皇の力が長く及んでいたせいではないかなと思う。
もうちょっと書き進めたかったけど,遅くなりそうなのでこの辺りでストップ。
お詫びと言っては何だけど,次回予告(予定)から1枚写真をUp!
* * * * * * * * * * *
では,今日のおやつ。
奈良のお土産って言う訳じゃないんだけど,この間,柿の話をしたので柿のお菓子をUp!
パッケージには『わが国で柿は神饌のひとつにもあげられた果実で、古くから暮らしの中で親しまれてきました』と書かれている。
なので,古都奈良のお話に合わせてもいいんじゃないかな?と思ったんだ。
ちょっと季節外れだけど柿のお菓子 香菓こぼれ柿。
一口サイズのピラミッド型のゼリー。
お皿に落とすと,ぷるるるんっと揺れるのは山吹色のゼリー。
ゼリーの中には,柿の果肉が浮かんでいる。
では,いっただきま~す♪
弾力が少ない柔らかいゼリーの為,崩してしまうと食べにくそうだ。
これは深さのある小さな器に出すべきだったかもしれない。
苦心してスプーンにのせた後は,一口で。
・・・思ったよりも,さっぱりしたゼリーだな。
柿の粘り気のある感じの甘さというよりも,爽やか系な味わいと言ったらいいかな?
ゼリーの中の柿も柔らかく,ゼリーの中に違和感なく溶け込んでいる感じだ。
今回紹介したのは2個入りパッケージだけど,箱入りのものもあるみたいだな。
という訳で,季節的に取り扱いがあるのか分からないけど,香菓 こぼれ柿に興味のあるみんなは,見かけたらお試ししてくれよなっ♪
上不見桜の伝説。~橿原でハイキング。その18。~ [思い立った奈良]
さて,今日は橿原でハイキング(天香久山)の続きだな。
香久山の山頂から下りてきて暫く歩くと,遠くに鳥居が見えてきた。
石造りの鳥居は決して大きくはないけど,緑の中にあって存在感がある。
天香山神社だ。
御祭神は櫛眞神(櫛眞智命神=くしまちのみことのかみ)
元名 大麻等地神(おおまとのちのかみ)。
『櫛は奇(不思議) 真は兆(占い)の古語にて神武天皇記に、天香山の社が見え創建古し。』
何言ってるかさっぱり分からないだろ?
まずは『櫛は奇(不思議)』の部分。
日本神話において,櫛は不思議な力を持つとされていたんだ。
例えば,イザナギが黄泉の国(黄泉比良坂のお話)から脱出する時に,折った櫛の歯を投げつけて筍を生やすというお話がある。
この頃の櫛は竹製だったようなので,まぁ,筍が生えてもおかしくはない?たぶん?
神話なので細かいツッコミは無しで・・・(´・ω・)
付け加えておくと,この筍はかなり美味しかったと思われる。
なにしろ,追手によって完食されたらしいんだな。
後は,スサノオは八岐大蛇退治の時に櫛を身に着けている。
この櫛の正体は,後に彼の妻となる奇稲田姫(櫛名田比売=くしなだひめ)だったりする。
この場合は,櫛の持つ力に女性の持つ生命力を倍率ドン!したので,物凄い力を持っていたと考えられている。
という訳で,古代では櫛自体が呪の力を持つものとして認識されていたようなんだな。
それで櫛=奇(不思議)と変換されたんじゃないかなと。
次に『真は兆(占い)』だな。
辞書なんかを見て貰うと分かるけど,兆には(古代の)占いという意味があるんだな。
みんなも教科書とかで習ったことがあると思うんだけど・・・。
亀の甲羅とか動物の骨を焼いて,そのヒビの入り方で吉凶を占うってお話に記憶はないかな?
これをト占って呼ぶんだけど,兆はこの占いの割れ目の事を指してるんだ。
そんな訳で,この神様はト事に関わるのようなんだな。
春過ぎて~の歌碑はいい感じに苔むしている。
こちらは柿本人麻呂の万葉歌碑。
久方之 天芳山 此夕 霞霏霺* 春立下
ひさかたの あまのかぐやま このゆふべ かすみたなびく はるたつらしも
(ゆるい訳:日暮れになって天の香具山に霞がたなびいている いよいよ春になったのだなぁ~)
*文字化けしてるかも
雨冠に微に似た字を書くんだけど,小雨の事だ。
霞=かすみ,霏=もや
植物の生命力ってすごいっ!て思う。
橿原を歩いていると,時々,万葉歌碑に出会う。
全部で23カ所あるそうなんだけど,意外と見落としてるっぽい。
波波迦の木だって?
波波迦(ははか)って言うのは,天岩戸事件の時に出てくる植物の一つだ。
桜と言ってもソメイヨシノのような花ではなく,強いて言えば・・・ボトル用のブラシって分かるかな?
あれをもうちょっと「ふわっ」とさせた感じの花が咲くんだ。
残念ながら秋なので花は咲いていない。
天岩戸事件の時には,この波波迦の木の皮を使って男鹿の骨で占いをしたと言われているんだ。
さすが,天香具山だな。
神話に出てくる植物が普通に生えてる。
波波迦の別名はウワミズザクラ(上溝桜,上不見桜)と言うんだ。
上を見ない桜。
つまりは,元々は高天原に生えていたって事なのかもしれないな。
手水舎には2枚のタオルが。
ひっそりとしてるけど,タオルの様子を見る限りきちんと管理されてるようだ。
小さな鳥居は明治天皇遥拝所。
遥拝所って言うのは,遠くにある神社とかお墓,誰も足を踏み入れることができない禁足地などを礼拝する為の場所だ。
よくあるのが,伊勢神宮遥拝所だな。
お伊勢さんに行けないので,代わりにここからそちらの方角に向かって参拝しますね,っていう感じの場所が伊勢神宮遥拝所って思って貰えばいい。
で・・・どういうことだ?
この周辺には「伊勢神宮」とは書かれていない。
まさか,本殿を参拝するのが恐れ多いからここから礼拝したとか?
だとしたら,実はとんでもない神様なのかもしれないぞ・・・(;´・ω・)
(神職さんが居たら確認できたんだけどなぁ~)
天香山坐櫛眞命神社と書かれている。
あめのかぐやまにいますくしまのみことじんじゃ でいいのかな?
「坐」って言うのは,通常は「います」と読むんだ。
例えば,飛鳥寺のそばにある飛鳥坐神社は「あすかにいますじんじゃ」って読む。
ただ,振り仮名表記が見当たらなかったので,正確な読み名は分からない。
拝殿から本殿を・・・って丸見え過ぎて,申し訳ない気がしてくる。
だって,さっきの遥拝所の仮定の話が本当だったら・・・なんだかなぁって思うだろ。
因みにこの神様,大嘗祭の神饌田を選ぶト定(ぼくじょう)**の神様にもなってるようだ。
ト定**=ト占(上に出てきた亀の甲羅とかで占う方法)で吉凶を占い,物事を定めること。
神武東征記でもパワースポット扱いされている天香山にある神社だけあって,やっぱり只の神様ではなさそうだ。
という訳で,神話の世界を肌で感じる事のできる天香山神社に興味のあるみんなは,是非とも訪ねてみて欲しいんだなっ♪
今日は帰って来たのが19時近かったので,時間の都合上,おやつは無しで。